インターフェロンをするかしないか
インターフェロンの目的
インターフェロン療法の変遷 C型肝炎について
悪者にされたインターフェロン?
C型肝炎ウイルスの種類と頻度
ペグインターフェロン
ペグインターフェロン イラスト
ペグインターフェロンとリバビリン
C型肝炎ウイルスに対する初回インターフェロン療法
C型肝炎ウイルスに対する再インターフェロン療法
インターフェロンの開始年齢
インターフェロン療法におけるかかりつけ医と専門医
少量長期インターフェロン療法について
高齢な方のインターフェロン療法 C型肝炎
インターフェロン療法の開始年齢について
C型肝炎ウイルスの測定法がバージョンアップします

インターフェロンをするかしないか
以前も書いたことがありますが、記事を整理してみようかなともう一度書いたら違う内容になっていますね。(笑い)
インターフェロン療法をする上で、考慮することはたくさんあります。
肝臓がどのような状態であるか、肝硬変に近いのか肝癌が出来る可能性がたかい状態になっているか、これは、肝生検などをして急ぐかどうかを決めていく必要があります。初期の段階で炎症が強い状態であったり、肝臓の線維化が進行して異型細胞がでやすい状態であったり、この点がある場合は急いだ方がいいと言うことになります。
また、仕事や家庭環境によっても、すぐ出来ない場合があります。どうしても、体調が悪い状態になれない時期、新しい仕事を始めたときとか、自分が抜けられない仕事であったり、子供が受験、親が病気だったりなど、いろんな条件があります。自分一人だけの体ではないことは、病気と生きていくためには考慮すべき重要な点です。自分が生きていること、重要な存在であることは、治癒力をあげるためにも大切なことです。
また、年令的なことも考慮する場合があります。若いうちは肝炎の進行が軽く効果があることから、勧められますし。80歳以上の方で落ち着いている方であれば、肝硬変や肝癌の可能性がほとんどないため、無理する必要がないとも言われています。
また、合併症を持っている人、眼底出血や脳出血など、インターフェロンで起こりうる合併症を治療前から持っている人や、治療後の副作用で起こる場合があり、この点を覚悟しつつ、最大限の効果を期待して行っていく必要があります。ほとんどの副作用は、大事にいたることなく治療を終了できる時代にはなっていますので、必要以上に心配することは避けていく必要があります。
あと、経済的な問題、費用がかかることは無視できない問題です。北海道では助成があるとはいえそれでも、まだまだ仕事が出来ない状況となる場合がある治療であり、収入のない方もいることから、制度の確立も患者さんや国民の健康を取り戻すためにも必要です。
このようにいろんなことを検討して、インターフェロン療法をした方がいいかどうかを判断していきます。
治療法として、インターフェロン療法は一番有効ですが、人によっては副作用などにより他の治療が望ましい場合があることはどんな治療でも言えることですので、この治療しかないと思い込まないようにも注意してください。
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インターフェロンの目的
インターフェロンの目的は、一番はウイルスを体から排除したいということです。
このことによって、肝炎を落ち着かせ、肝癌の発生が予防できるということが期待されます。しかし、すべての人に効果があるということではないのが辛いところです。
また、今のC型肝炎の治療においてより確実な効果があるといわれているのもの唯一です。健康食品などさまざまなものが肝機能が良くなったと宣伝していることがありますが、一時的に良くなったものをさしている場合があり、長期の経過で進行していないと保証するものではありません。肝機能は、変動するもので、たまたま落ち着いているかどうかを見極めるのはデータを集めないと言えないことで、体験談で述べているものは注意が必要です。
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インターフェロン療法の変遷 C型肝炎について
C型肝炎ウイルスに対してのインターフェロン療法は、私が医学部の学生だった頃治験がされていたのでしょうね。卒業してすぐ、保険適応になり、抗ガン剤として認識されていたインターフェロンが肝炎の治療に使われると、びっくりしたものでした。インターフェロン自体は、体で作られる物質の一つであり、インフルエンザなどのウイルスにかかったとき体がたくさん作り発熱などを起こしてウイルスを排除するものなんですよね。それが、C型肝炎ウイルスはうまい具合に体にインターフェロンを作らせずに住み着くことができる。だから、体の外からインターフェロンを投与して、C型肝炎ウイルスを排除するって考え方でできた治療法なんです。

1992年2月 インターフェロン療法の6ヶ月投与が始まりました、これは筋肉注射です。静脈注射のタイプは6週から8週という投与期間でした。全国的には一生のうちで1度だけのものというしばりで行われていたため、複数回の治療は原則認められないというものでした。自治体によっては、複数回の治療ができたこともあり、可能な限りウイルスを排除することが努力されました。
静脈注射タイプの場合は、一日2回に分けた方が効果があるなど、今から思えば苦しい戦いでしたが、みんながどうやるといいかと頑張っていました。
このころは、まだウイルスのタイプなどが分かっていなかったので、IFNが効きやすい人たちを集めた場合と、効きにくい人を集めた場合で効果が全然違ったものでした。その後ウイルスの型や量によって効果が違うことが分かるようになりました。

2001年12月には、やっと、リバビリンの併用療法(イントロンとレベトール)が保険適応となり、それまで、高ウイルス量の場合には1割に満たなかった効果が、3割弱になりました。しかし、その分副作用は強くなっていたと言えます。

2002年2月 インターフェロンの単独療法の6ヶ月縛りがなくなりました。これにより、長期間インターフェロン療法を行うことが可能となりました。ネオファーゲンのように、炎症を抑えることを目的にしたり、発癌を抑制することを目的としてインターフェロンを投与する可能性がでてきたことは、画期的なことでした。

2003年12月 週一回投与のペガシスが承認、48週投与が基本となりました。この間週3回投与だったインターフェロンが週一回で済むようになったと喜ばれました。しかし、血小板減少が予想以上にでることがあり、採血によるチェックが義務づけられました。これが、足かせになっている場合もありますが、副作用も週3回のときよりは少ない感じで、少量長期投与向きと言えるインターフェロンの出現でした。

2004年12月 レベトールのあいかたのイントロンのペグ化をしたペグイントロンが承認。半年投与だった併用療法が48週投与が基本となり、ウイルス除去率もはじめて治療を受けるセロタイプ1の人では、5割前後となりました。

2005年4月 インターフェロンの自己注射が承認されました。これにより、通院困難な方へのインターフェロン療法のチャンスが増えました。しかし、自己注射はなれるまでは、患者さんにとっては辛いものです。

2006年4月 ウイルスが消える可能性の高い一部の肝硬変の人に、フェロンというインターフェロンが適応になりました。

このように時代と共に進歩してきています。肝硬変へのインターフェロンの併用療法も治験が進んでいます。肝癌を作らないでいけるようみんなが頑張っているのが、わかります。しかし、世界はもっと先に行っている、日本は負けられないんですよね、ほんとは。
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悪者にされたインターフェロン?
インターフェロン療法は、C型肝炎ウイルスに対して保険適応になったとき、たくさんの人に使われることになり、副作用が注目されました。うつ病による自殺、間質性肺炎が致命傷になったり、眼底出血が出現したり、副作用を並べると、こんなのが薬なのって思うようなものがたくさん出現したのです。マスコミも危険な薬として、非常に注目しインターフェロンの害の記事を読んだだけで患者さんは、この治療はしたくないと決意した方も少なくなかったのです。
現在は、副作用がほぼわかり、その副作用に対しての対策が早めに行えるようになり、なんとか治療を継続することは可能な時代になってきています。そうは言っても、会わない人がいますので必ず主治医とよく相談しつつ、専門医との連携をとりながら、最大限の効果が得られるように、がんばっていきたいところです。
最近は、少量長期投与というやりかあもあり、限界にチャレンジということではなく、出来る範囲でいつでもやめられる方法を検討する場合もあります。

そして、以外と忘れられているのが、インターフェロンが体で普通に作られている物質であるということ。風邪やインフルエンザなど、ウイルス性の感染症にかかったときは、体がウイルスを排除するために作っている物質なんです。抗ガン剤として開発されたというのを知っているかたの方が多いのですが、本来、体がウイルスを排除するために作っている物質で、それが足りないから補うという発想の治療なんです。なぜ足りないか、これが難しい話で、C型もB型も体にインターフェロンを作らせないように大人しく住み着く仕組みを持っているんです。ですから、強制的にインターフェロンを投与して体のウイルス排除の仕組みを最大限に引き出してもらうと言うことなんです。
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C型肝炎ウイルスの種類と頻度
スライドは、日本におけるC型肝炎ウイルスの種類と割合、インターフェロンの効きやすさを表にしたものです。日本以外の国では比率が変わってきます。日本での特徴は、セロタイプ1、その中でもゲノタイプ1bというのがとても多いと言うことです。これは、インターフェロンが効きにくいといわれるタイプで、インターフェロンの単独療法の半年投与では、10%を切っていたものです。現在は、リバビリン併用ペグインターフェロン療法で50%以上の効果が期待されるまでになっています。なんとか100%に近い効果が出る方法が早く開発されて欲しいところです。
ウイルスの型の測定方法は、セロタイプというウイルスの作るタンパク質の種類で判定する保険診療が使える測定方法と、保険がきかないゲノタイプという遺伝子の型を見る方法があります。ゲノタイプのほうがより細かい効果予測が出来るので、より効果があるかどうかがわかるという意味では、早く普通にはかれるようになって欲しいところです。
ゲノタイプでは、2aでウイルス量が少ない場合が9割前後効果があり、この方が出た患者さんはまずウイルスは、消えると言える時代です。
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ペグインターフェロン
インターフェロン療法の進歩の一つに、効果が持続するインターフェロンの出現があります。これは、ペグインターフェロンというもので、従来のインターフェロンが効果を持続するには、連日や週三回の注射が必須でしてが、これが、週一回でよくなったのです。投与回数が減るだけではなく、ペグインターフェロンの種類によっては1カ月近く効果が持続する可能性もあり、今までのインターフェロン療法とは違った使い方が出来るようになりました。
効果も副作用も改善されて、いいことづくめのようですが、単独療法の限界は、このインターフェロンにもあり併用療法がやはり現在は効果としては優先されます。しかし、単独療法が望ましい方もいるわけでその場合は非常に効果的です。

現在、単独療法が出来るペグインターフェロンはペガシスしかありませんが、ペグイントロンが単独使用できる時代も来ることが期待されています。
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ペグインターフェロン イラスト
このスライドは、中外製薬さんのペグインターフェロンである、ペガシスのものです。シェリングさんのペグインターフェロンも構造的には似たようなもの(分子量とかが違いますが)で、インターフェロン本体(スライドでは白いひょうたんのような形のもの)のおしりにテープ状のものがついてインターフェロンがつつまれているようなイメージ。これが、インターフェロンを分解されないように守ったり、異物として認識されて抗体ができるのを予防する働きがあるといわれています。

この構造によって、長期間体内で効果を持続させることが可能になったと言うことなのです。いろいろと長時間作用させるインターフェロンの研究がされてきたなかでこの構造のインターフェロンが開発されたというものです。なかなか、安定して効果が出せる構造を作るのは大変だったようです。今後またいいものが出来てくればいいと思います。

ペグインターフェロンは、構造的には似たものとして分類されていますが、それぞれ、特徴があり、使い方についても工夫が色々されています。これからも、患者さんにやさしい効果のある薬がでてくれることを祈っています。
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ペグインターフェロンとリバビリン
現在国内では、ペグインターフェロンとリバビリンの組み合わせが二つあります。
一つは、最初に保険適応になったペグイントロンとレベトール。もうひとつは、ペガシスとコペガスです。

どちらも、C型肝炎ウイルスに対して、聞きにくいとされる。セロタイプ1,高ウイルス量のウイルスに50%以上の効果があるということで、非常に効果的です。インターフェロンの単独療法では、10%も効果がなかったというのも、インターフェロンが保険適応になった当初、効きやすいウイスルも込みでだした30%という成績でも、さらに効かないウイルスがいたという。なんだか、ややこしい話で済みません。従来の方法の5倍の効果なんてものではないということ。

しかし、裏を返せばまだ効きにくいとされるタイプの場合は40%くらいの人たちは、ウイルスが残るということ。この併用療法が繰り返せることで、効果が出る可能性はあるはずで、まだデータが出ていないため、保険としては積極的に認めるという形になっていないという現実も、悩ましいところです。

とにかく、副作用が耐えられる状態の患者さんであれば、少しでもウイルスが減って炎症がとれることが、肝癌から遠ざかる方法になる可能性はあるわけで、なんとしても、可能な限り、検討していきたい治療です。

副作用として、催奇形性があるため、避妊が必要であることがあります。また、貧血が進む場合も注意が必要です。
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C型肝炎ウイルスに対する初回インターフェロン療法
2005年以降の、C型肝炎ウイルスに対する慢性肝炎の初回インターフェロン療法のガイドラインのスライドです。
ジェノタイプ1のウイルス量の多い方には、ペグインターフェロンとリバビリンの48週投与。
ジェノタイプ2のウイルス量の多い方は、ペグインターフェロンとリバビリンの24週投与。
ウイルス量が100k未満の方には、ペグインターフェロンの単独療法で24から48週投与。
これが、基本的な治療方針とされています。もちろん、患者さんの体調や環境などによって必ずしもこれがベストとならないことはあり得ます。専門医との連携がとれる方は是非かかりつけ医との連携を取りつつ行っていただけたらいいと思いますし。なかなか、近くにいない場合は、主治医の先生とよく相談室しつつ行えればいいとおもいます。

どちらにしても現在は、48週間から72週間とする場合もあったりと、ガイドライン通には行かないこともよくあります。一つの指標と考えていただければと思います。
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C型肝炎ウイルスに対する再インターフェロン療法
スライドは、C型肝炎ウイルスによる慢性肝炎のインターフェロン療法で初回ではなく、2回目以降のインターフェロン療法をする人対象のガイドラインです。

2回以上のインターフェロンとなると、さまざまなパターンがあるため、単純なものではなくなることもたびたびですが、1回目が効かなかったと言うことで、現在行える、インターフェロン療法で効果が高いとされる、ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法が第1洗濯とされることが多いと言えます。しかし、1回目以降のインターフェロンの副作用により、いろいろな症状が出る場合、単独療法を選択した方がいい場合もあり、各々の状態の応じて調節をしてもらう必要がある場合があります。
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インターフェロンの開始年齢
このスライドは、私たちが患者さんと2000年から2005年までに経験してきたIFN療法の年齢分布です。女性は60代にピークがあり男性は50代にピークがあります。だんだんと全体が年齢を重ねてきているので、インターフェロンが認可されるようになった1992年より、15年経過しているわけです。当時65才以下が適応と、年齢で限界が決められているかのような、話がたくさんありましたが、現在は、75才までは、何らかの形でIFN療法を検討できるのではないかと言われるようになってきました。

肝炎の方は、何才になっても肝癌になる可能性があることがわかってきており、肝硬変や肝癌になる可能性があるのであれば治療をするべきと考えられるようになってきました。以前は、高齢者の場合は進行が遅く、肝癌よりも脳卒中や心臓病でなくなる人がおおいから、インターフェロンはしないでも大丈夫なんて言われていた時期もありましたが、現在はそうではないと言うことがよくわかってきており、ウイルス肝炎の多発している年代の方は、ウイルスがいる状態で肝炎が持続することで肝癌の発生が何歳でもあり得ることがわかってきています。日本には、このウイルス肝炎の多発する年代層があり、国民病として、感染を広げた責任が、医療行為にあったことがだんだんと証明されつつあると思います。はやく国の対策を充実したものとして欲しい。患者さんの切実な思いは、いまもなお、聞かれます。
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インターフェロン療法におけるかかりつけ医と専門医
すべてのC型肝炎患者さんの治療を肝臓専門医に集中するという方法は、現実には不可能です。
専門医にかかればすべてが解決すると言うことでもありません。いろんなことを相談できるかかりつけ医が地元にいる場合はその先生と専門医の先生が連携をとれることが、とても患者さんにとっては安心です。
専門外の治療は、医師にとっては、非常に不安が強く、副作用を強調してしまう傾向や、早めに減量や中止をするという慎重な対応が必要となる場合がたまにあります。

実際専門医がそばにいない地域もたくさんあり、この辺は難しい場合も多いともいえます。理想的な連携をとれる環境が実現するよう頑張っていきたいと思います。
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少量長期インターフェロン療法について
インターフェロン療法というと決められた量を決められた期間しなくては、効果がない、なんとしても最後まで頑張らなければと気合いを入れて、考える方がいます。以前のインターフェロン療法であれば6ヶ月しか使えないから、なんとしても頑張りましょうという感じが漂っていたと思うのですが、現在は併用療法によるインターフェロン療法以外は、何回も繰り返すことが可能となってきており、体調に合わせて、ゆっくりやるのがいいと、頑張っている、高齢の患者さんもいらっしゃいます。

インターフェロン療法の目的は、ウイルス排除が一番の効果ですが、現在は、炎症を改善したり、肝癌の発生を抑える可能性があるということで、少量で一年以上の長期間加療を受ける方が増えてきています。ウイルスが消える可能性は少ないですが、副作用の強い治療を続けるよりも、ゆっくり気長に出来る治療を選択することも、大切な場合があります。もちろん休んだり、再開したりも可能となっていますので、仕事や、家の用事なども考慮しつつ行うことも出来ます。
すべてにおいて、望ましいというわけではありませんが、いろんな工夫をしながら頑張っている患者さんがいます。

私も、なんとか、インターフェロン療法の効果を引き出して、肝癌の発生を少しでも減らしたいと思って、色々と考えてきました。インターフェロンはしたいんだけど、副作用が心配と言うことでできない人、体力に自信がないとできない人いろんな人がいます。そういう方に、お試し的にインターフェロンをしてみましょと話す場合に、普通量の16分の1の量でどうかなと話してみることがあります。これはペガシスというインターフェロンですが、180を週一回というのが普通量なのですが、45で月1回ということで、はじめてみましょうといつでもやめられますからね。無理はしちゃダメですからねと話ながら行います。
実際この方法ではじめてみたら、10人に一人は無理と言うことでやめていますが、残りの9人の方はこれなら何とか出来そうだと喜んでくれました。

その後続けられるかどうかは、人それぞれですが、半分以上の方がつづけられていることから、本来ならインターフェロンをせずにあきらめていた人たちが、インターフェロン療法に取り組めたということがまず一歩となっています。ウイルスが消えてくれた人もいますし、炎症が治まった人もいます。全く変わらない人もいますが、治療を行えたという前向きな気持は、やって良かったと思えるレベルでした。生きがい的な面をどう評価するか、それが治療として意味があるかなど評価方法はむずかしいですが、この点も徐々に明らかになるものと思っています。
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高齢な方のインターフェロン療法 C型肝炎
高齢というと、何歳くらいになるでしょう、65才以上を高齢というように勉強してきたのですが、最近は、65才では若いと思える時代に入ってきてるのではないでしょうか。インターフェロン療法も高齢者には辛い治療と言うことで、65才以上は、原則的にしないようにしていた時期もありました。現在は70才75才でも、検討していけるのではないかという発表もされるようになってきていて、人間の健康状態は100才に向けてどんどん進化?してるのかなあと思ったりします。

今回のスライドは、84才の方のインターフェロン療法のものです、75才以上のインターフェロン療法については、慎重に検討すべきと、副作用と効果、寿命などはっきりとラインが引けるものではないところで、いろいろと検討されています。個々の患者さんとよく相談した上で決めるというと、それ以上はなせるものがないですが、進行したりして寿命にかかわるような場合は治療としましょうというのが大筋と言うところでしょうか。
このスライドの患者さんは、AST、ALTが高く肝炎が強かったこと、ウイルス量が少なくてインターフェロンの効果が期待できたことから、副作用に注意して開始した方でした。結果としてたの病気で入院が必要となったため普通量の4分の1で開始して、たった4回でウイルスが消えたというとても、ラッキーな患者さんでした。

すべてについてこのようなラッキーな形でウイルスが消えるなら本当にありがたいですが、そうも行かないのが現実です。しかし、年齢だけで判断してインターフェロンをしないとなるとこのような助かる人も助けられなくなると言う現実があります。より安全に効果的な治療法を常に追求しているので、さらにいい治療となっていってほしいと思います。
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インターフェロン療法の開始年齢について
インターフェロンの開始年齢については、インターフェロンが保険適応になった1992年と現在とでは10才くらいの開きが出てきました。というのは、保険適応になった当時は、65才までの方が対象ということでそれ以上の人には使わない方がいいのではないかという話が良くされました。治験でのデータも65才までの方の安全を確認しているに過ぎないと言う形で、66才以上の人たちに試用することで副作用が出ることが心配とか、65才以上では肝癌よりも他の病気でなくなることが多くなるから治療の意味もないのではないかともっともらしく説明していたものでした。現在はどうでしょう、治験も75才までの方が適応となるように幅が広がり、高齢といわれる方々にも、比較的安全に出来そうだと発表する先生方も増えてきました。
私自身、体力があって元気な方であれば、100才を目指して頑張りましょうという方なので、年齢で基準を決めるのは意味がないなあと思いつつ、どの方にも勧められる方法ではないところがあるため、慎重に検討して行くというのが大切だなと思いつつ診療をしてきました。

スライドは、各年齢層でどのように考えて、インターフェロンをした方がいいかを考えてるかを簡単に書いたものです。以前よりは、先輩方の治療の幅が広がっていますが、75才以上の方については、慎重に検討する必要があると言うことになっています。主治医の先生と相談しつつ自分にあった治療法を是非見つけて頑張っていただければと思います。
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C型肝炎ウイルスの測定法がバージョンアップします
12月から、HCV−RNA測定(血液中のC型肝炎ウイルスの数を調べる方法)が変わります。タックマン法(TaqMan)今までの単位と変わるのでちょっとわかりにくくなるかもしれませんが、これまでの方法より、ウイルス量の多いところも少ないところも測定が可能となり、いままで陰性と思っていてもウイルスが血中に残っているような場合も測定が可能と言うことです。
インターフェロン中の効果判定もより厳密に出来るようになり、治療効果の判定がより精度が増すのではないかと期待されています。
スライドは従来の測定法とこの検査の測定値法とのの比較です。

いまのところ、B型肝炎ウイルスにも同様に方法が適応されていくので、時期はまだ未定ですが、精度が増すと言うことでした。
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